coachのお財布

あれは2回目くらいの結婚記念日のこと。
ケーキを受け取りにいき、そのままスーパーで買い物しようと車を停めた。
その日はバックも持たず、財布だけだったのだが助手席をみてもない、財布がないのだ。
慌てて足元やシートの横など探すも見つからない。????どういうこと?ついさっき、ケーキ屋さんまではもっていたわたしの財布、どこに消えちゃったのか?
その当時携帯電話も持っていなかったので、家まで帰り、とりあえずいろんなカードを紛失届けをした。  あいかわらず、頭の中ではどこでなくしたのかわからない財布のことでいっぱい。財布はハワイに主張した時主人が買ってきてくれたお土産。。
あーでもボヤボヤしてられないと、受話器をとった瞬間、もしもしっとどこからか電話がかかってきた。
もしもし、〇〇さんのお宅ですか?〇〇さんはご在宅ですか?
はい、わたしです。
あーー、〇〇さん?あなた、財布を落としたろ?
あ、はい。えーー!みつけていただいたんですか?!!
見つけたもなんも、あなたと車ですれ違った時に落ちたのが見えたとよ、それで、車を対向車も停めて、あなたの小銭ばわたしが拾うたとばい。
え?すれ違った?落ちたんですか?
そー。車の上に財布ば乗せて走っとったやろ?
えーー!
思い出した。ケーキを受け取って、助手席にケーキを置くのに財布が邪魔で車の屋根においたのを。
その日偶然すれ違ったパトカーの警察官の方が親切に拾ってくれて、おまけに車を両側とめ、わたしの小銭を拾ってくれたのだった。
なんだかとても申し訳なかったが、警察官の方のあたたかさにふれた日だった。