舟唄

先日のお出かけで、食後に美味しい珈琲がのみたくて、呉服町周辺を散策した。春っぽくなってきたとはいえ、海風がビルの間を吹き抜けてみんな段々寒いねーとしか言わなくなってきていた。ようやくお目当のお店に到着してじわーっとあったかくなりホッとした。
そのお店はお昼のランチと夜も営業しているようで、晩酌セットなどもお品書きに書いてあり、カウンターとテーブル席が3つのこじんまりとした感じ。お一人で切り盛りされている様子の女性はお若いようだが、割烹着を着ていておかみさん風。メニュー表のランチもお野菜たっぷりで美味しそう、ケーキセットとあったので、”ケーキセットのケーキはなんですか?”と聞いてみた。    ”写真のとおりです”
とキッパリ。”あー、そうなんですねー、じゃあそれを3つお願いします”  ”はい、かしこまりました。”      写真にはパウンドケーキがちっちゃく載っていたんだけど、お客さんから聞かれたら一応なんのパウンドケーキかとか説明しないかなぁ〜〜?  3人とも同じ思いだったようだが苦笑しながら待った。しばらくして運ばれてきたので、友達が受け取ろうとすると、”いえ、そのままスペースをあけてください。”と手出しを断られた。なんだか、こっちがすみませんって感じがしてもやもや。決してツンケンとしてるわけではないんだけど、なんだか、、んー。
帰る前にお手洗いをかりた、手洗いの水道の蛇口が見たことない形でとても可愛かった。
丁度おかみさんもお手すきのようだったので、”蛇口可愛いですね”と声をかけてみた。すると、”はっ?”といわれたので、身振り手振りしながら、お手洗いの蛇口の形が、、”っていったら  ”はい”というお返事。笑    珈琲を飲んであったまった身体がまた、ひえびえとしてきた。  お会計を済ませ、お店から駐車場まで歩く間、あのおかみさんの対応が気になってもやもやを友達と話した。わたしが、”あのお店、わたしがやったほうが繁盛させる自信がある‼︎客商売であんなコミュニュケーションレベルじゃ、ダメやないのー?”というと、”でも、あんな感じがいい!っていう人も多いと思うよ”と友達にいわれ、そうかなぁー?と思いながらふと考えてみた。   あーー、確かに八代亜紀の舟唄でも「♪女は無口な人がいい〜〜」っていってるもんね、と妙に納得したわたしでした。